渚 十吾は多作家だ。音楽家は毎日作曲するのがあたりまえだ。
漁師やパン屋のように。そう、スペシャルな職業ではない。
そういう気持ちを新譜を聴くたびに思い、自分もそうすると誓うのだ。
80年代には二人で一日に百曲くらい作ってた。毎日じゃないけれど。
新作は今までよりも、やけに太い音で生々しい。
現在の音楽制作環境に渚 十吾はとても合ってると思う。
様々な楽器を使おうとしても、かつては難しい問題があった。
現在はシミュレーションで出来るし。
しかし本物の楽器を使ってるのかもしれないぞ。
そのあたりは油断ならないのだが。
あまりにコンセプト・アルバムを作り過ぎた男と、
物語を書き過ぎた男はこれからもライヴァルであり続けるのだ。
先に辞めたほうが100ユーロ払おう。
鈴木 慶一(ムーンライダーズ)
(「Summer's Daughter,Strawberry Children」コメントより)